エンタープライズSEOの5つの特徴

Ruth Everett
Ruth Everett

2019-07-05公開

サイトの規模に関わらずSEOの基礎的な部分は同じですが、エンタープライズサイトのSEOには固有の特徴があります。エンタープライズレベルの最適なSEOを行うということは、従来のSEO原則をエンタープライズレベルのサイトに適用することを意味します。最も重要なゴールは同じで、サイトへコンバージョンをもたらす訪問者を導くことですが、サイトと会社の規模に応じて個別の施策実行に関しては大きく異なる側面があります。

効果的なエンタープライズSEOを行うために考慮するべき5つの特徴

  1. ブランド認知
  2. 他部門との連携
  3. クロスチャネルマーケティング
  4. 計測
  5. データ
 

1. ブランド認知

エンタープライズレベルの企業にはある程度のブランド認知があります。特に、ブランド名のナビゲーションクエリ検索が大量にある場合や、サイトが優れたユーザー体験を提供している場合、ブランド認知にそもそも有利といえます。また、他のブランドに比べて、ユーザーが幅広いクエリでそのブランドを探そうとしている場合、CTRが相対的に向上する可能性があります。

ナビゲーションクエリでの検索に加え、エンタープライズブランドは通常、より良いシグナルとリピーター獲得に繋がる施策に投じる予算とリソースを持っています。以下がその例です。

  • 製品開発と機能改良
  • エンジニアチーム
  • ユーザー体験
  • 多様なトラフィックソース
  • 高品質のコンテンツ制作
  • ソートリーダーシップ

サイトのサイズにかかわらず、これらの特徴は状況によっては強みや目標またはKPIにもなる可能性があるため、しっかり理解しておくことが重要です。

 

2. 他部門との連携

効果的なエンタープライズSEO施策の最も重要な要素の一つは、SEOチームと他の利害関係者との人間関係を築くことです。SEO施策はエンジニア、プロダクト、広報、マーケティング、デザイン、品質保証、また営業やカスタマーサービスまで、多くの部門に影響を及ぼします。

そのため、SEOに影響を受ける関連チームすべてがSEO施策に賛同していて、かつSEO施策の重要性を理解していることがきわめて重要です。また、様々な部署がSEOによる自分たちへの効果を理解し、逆にSEOに与える影響を理解していることが重要となります。

このレベルのコミュニケーションと調整を部署を横断して行うことは、大企業にとっては難しく、外部のSEO事業者が代理して行うことは更に困難です。さまざまな部門のキーパーソンと良好な関係を築くことで、彼らがSEOの連絡役となり、SEO施策の支持、施策実行の援助、コミュニケーション経路の役割を担ってくれるでしょう。

DeepCrawl Issues List

DeepCrawlには課題管理機能が搭載されており、すべてのレポートがそうであるように、他部門と共有してプロジェクトを進めることができます。

 

3. クロスチャネルマーケティング

大企業は一般的にさまざまなマーケティングチャネルに投資する能力、意欲、リソースを備えています。場合によっては、これがSEOにとって強みにも弱みにもなります。他部門がSEOの価値を正しく理解している場合は、全社的なSEO施策の実行によって、全社員の業務の生産性が向上して、多くの分野での付随的な成長が見込めるでしょう。

一方で、負の側面も考えられます。さまざまな部門が独立して業務を行っている場合、会社として成長する大きなチャンスを逃してしまうことです。大企業の多くが気付かないうちにこのような状況に陥ってしまい、各部門で協力したプロジェクト進行を納得させるのが困難になります。古いことわざにもあるように、社員が「木を見て森を見ず」になってしまうのです。

例えば、有料広告からの効果的なメッセージがオーガニック検索におけるCTRの向上に役立つなど、SEO施策の改善のために他のマーケティングチャネルから多くの学びを得ることができます。

エンタープライズ規模の組織には様々な有利な点がある一方で、深刻な機会費用も存在しているということです。裏を返せば規模の小さい会社であっても大企業には難しい全社的な取り組みを行うことでブランド力の弱さをカバーする事ができます。

各マーケティングチャネルを同時に使うことでシナジーを生むような運用を行ない、チャネル間でのカニバリゼーション(効果の奪い合い)のリスクを低減することが重要です。カニバリゼーションは、有料広告がSEO施策のパフォーマンスに悪影響を与える可能性があるという点で、主にPPC広告とSEOの間で発生します。一方で、オーガニック検索においてサイトのパフォーマンスが思わしくない場合には、PPC広告でSEOの不足を補うこともできます。

 

4. 計測

エンタープライズレベルのサイトには、膨大な数のページに加え、多くのドメインとサブドメインが含まれていることがあります。例えば、大規模なECサイトであれば、数十万もの商品ページと各商品ページにアクセスするための複数のパスがあるがゆえに、異なるナビゲーションファセットによってサイトのURL数を増大させたり、コンテンツ重複を引き起こす可能性があります。

この問題に加え、莫大な数のページが原因で、クローラビリティとインデックスに関する数多くの問題が発生する可能性があります。クロール時のエラー、URL重複、リダイレクトまたは不正なcanonicalタグなど、修正に多大な時間とリソースを必要とする問題が発生します。こうした指標を計測する事に関する問題を解決する方法は複数存在するため、多くのSEOや開発チームにとってこの種の問題を計量的に対応していく難しい問題となります。

この種の計測を管理し、サイトのSEOの健全性に影響を与える問題を効率的に特定するためには、DeepCrawlのような必要に応じてカスタマイズ可能なエンタープライズレベルのツールが役立ちます。はじめに適切なプロセスを学習して連携する時間の投資が必要ですが、設定が完了したらスムーズに稼働します。適切なツールを使いこなすことで、日々の運用の効率が上がり、長期的には成果を上げることができるでしょう。

大規模サイトの需要を満たすためには、変更の実施、修正点の管理、レポート作成時の効率性を確保する目的でプロセスの自動化も重要です。

website planning
 

5. データ

データ分析はビジネスの多くの側面を変化させており、SEOも例外ではありません。大企業は大規模なデータセットを保有し、このデータをさまざまな用途に活用することができます。たとえば、SEOチームは訪問者の人口統計と行動を調べて、どのようなSEO施策が効果的で何がそうでないかを判断することができます。サイトに大量のトラフィックがあるにも関わらず、コンバージョンが低い場合、データを詳細に分析することでその理由が明らかになる可能性があります。

また、テストと実証において、サイトにより多くのデータ、特により多くのトラフィックがあると役立ちます。トラフィックが非常に少ない中小企業のサイトは、数百万人の訪問者がいるサイトと同じ時間の枠では有意義なテストを実施することができません。大規模なデータセットを使うことで、より良いビジネスインテリジェンスを導くトレンドを簡単に見つけることができ、最適化施策の基礎を築くことに役立ちます。SEO担当者として、データを分析して問題を解決する能力は効率的なエンタープライズ規模のSEO施策を行う上で非常に重要です。

加えて、大規模なデータセットを収集・解析して、SEOチーム内、社内の他チーム、上位レベルの役員など複数の階層の利害関係者に報告しなくてはなりません。多数のソースからより多くのデータを入手できるがゆえに、エンタープライズ規模のサイトのレポーティングは大変複雑になりますが、利害関係者にとって最も重要な指標に焦点を当てることが重要です。

例えば、頻繁に変動し数値化するのが難しいサイトの掲載順位をレポートするのではなく、最適化施策によって得られるROIをレポートするということです。レポート作成のプロセスを自動化することで、より多くの時間を重要なSEO施策の実施に使えると同時に、達成した結果を効率的に伝えることができます。Vodafone社のNick Wilsdon氏は、DeepCrawlのウェビナー「効果的でスケーラブルなダッシュボードとエンタープライズSEO」(英語) で、このプロセスに関する有益な洞察を共有しました。

Data
 

エンタープライズSEOにおける計画の重要性

ブランドやそれぞれのチームの組織構造に関わらず、すべての企業戦略に共通して必要な要素が1つあります。それは計画の必要性です。

エンタープライズサイトはその規模が大きいがゆえに、中小規模のサイトと比較して施策の実施と結果の確認にはるかに長い時間が掛かります。そのため、ロードマップに載せるタスクは冷静に優先度付けを行う必要があります。トラフィックのポテンシャル、実施の難易度や工数、コンバージョンのポテンシャルや成長の機会などの要素を含む各タスクの影響を考慮することで、優先するべきタスクがわかるようになります。Eli Schwartz氏はDeepCrawlのウェビナー「エンタープライズSEOの課題」(英語)で優先するべきタスクの気づきを得ることができました。

サイトの規模に関わらず、どの施策を実施するべきか検討する際、検索エンジンの掲載順位アルゴリズムに対して最も効果的で、かつサイト全体のリスクを低減させながらビジネス全体のKPIに良い影響を与える領域に注力することが重要です。

エンタープライズ規模のSEOには特有の特徴がいくつかありますが、しっかりと基礎が築かれていないと効果的なSEO施策を行うことができないので、基礎的なSEOを正しく実行することが最も重要といえるでしょう。

 

DeepCrawlがエンタープライズSEOにどう役立つのか

DeepCrawlはエンタープライズレベルのサイトに対してSEO担当者が取り組む問題や課題をしっかりと把握しています。エンタープライズブランドの活用事例で、DeepCrawlを使うことでSEO業務の負担をいかに軽減できるかご覧ください。またはカスタムプランのリクエストをいただけましたら、サポートメンバーがお客様のご要望を伺い、最適なプランをご提案いたします。

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Ruth Everettは、DeepCrawlのテクニカルSEO兼コンテンツ責任者です。主にSEOに関する記事の作成に携わっています。

 

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